能ある安田くんの爪は隠れていた、

 

 

 

私が安田くんのファンになったのは

2013年の夏です。

 

ファンになりたてほやほやのとき、

関ジャニが好きです!」

周りに公言したら、

「誰が好きなの?」と聞かれたので、まあ

「安田くんです!」

って答えるじゃないですか。

 

 

返っできた答えは大概

 

「どんな子?」

 

でした。

 

 

そのとき、私の周りではね。

 

 

この瞬間ほどやるせないものはないですよ。

 

 

 

みんながみんなそう返すんじゃなくて、

「ああ!あの、可愛い子!」

と言ってくれる人もいたんですけどね。

 

 

それ以上はなかったけど。

 

 

 

確かにその頃関ジャニ∞は7人いた。

 

 

ていうか2年前まで7人だったんだけど。

 

 

やっぱり1番周知されてるのは

村上信五横山裕錦戸亮

だったんですよね。

 

 

村上くん、横山くんはデビュー前から

バラエティでよく2人で出演してたし

言わずもがな。

 

 

亮ちゃんも、ドラマや映画の

露出が1番多かったからそりゃそうだ。

 

 

そして渋谷すばる

私も本格的にeighterになる前、

この「すばる」という珍しい名前と

小さな身体からは想像つかないほどの

力強い歌声に驚き、

「ジャニーズにもこんな歌を歌う人が

いるとは…」

感心していたから。

 

 

同じようにファンではない人からもよく

知られていた、よね。

 

それから大倉忠義

 

 

周りの女の子は関ジャニ∞っていったら

錦戸亮大倉忠義が1番カッコイイよね、って

感じだったんだよ。

 

亮ちゃんと同じ、

映画やドラマの露出多かったですもんね。

 

そして丸山隆平

丸ちゃんはバラエティで見せる

明るいギャガーな一面に

「ジャニーズなのにこんなに

面白いことするの!?」

驚かされ、

インパクトがかなり大きかったと思う。

 

 

 

『櫻井・有吉 THE夜会』に安田くんが

出演した際も、

 

(※出演時の番組名は『櫻井有吉 アブナイ夜会』)

 

 

「村上・横山・丸山はバラエティ、

大倉・錦戸はドラマや映画、

渋谷はアーティストとしてのイメージが強いが、

 

安田は謎に包まれている」

 

的なナレーションが流れていました。

 

 

 

「安田くんってどんな子だっけ」

 

そう言われると難しい。

 

どんな子?

いい人ですよ。優しくて。

 

でもビジュアルが安定しないでしょ?

 

いやずっとカッコイイのよ。

それは安定してる。

ずっとカッコイイ。

 

 

茶髪になったり黒髪になったり

金髪銀髪になったり、

ロン毛やパーマ、短髪、ハーフハゲもあったね。

 

(全部カッコイイ)

 

 

だから覚えにくいのかもしれない。

 

正直私もファンになる前はそうでしたよ。

ちょっとだけすばるくんと似てる、

LiLiCoさんに好かれてる人という印象しか

なかった。

(逆になぜその印象が強かったのかは謎である)

 

 

好きになってからすぐわかった。

安田くんはなんでもこなす。

なんでもこなすけど前に出ない。

 

 

だからみんなの印象にあまり

残らなかったんだ。たぶん。

 

 

そういうところが好きだと思った。

 

 

これはもうちょっと後から知ったことだけど、

安田くんはジャニー喜多川さんに

「Youは器用貧乏だからダメだよ」

いつの日か言われたそうで。

 

 

すごいですよね、ジャニーさん。

 

 

見抜いていたんだ。

安田くんがなんでもこなしてしまうこと。

 

 

 

それゆえ、

器用貧乏になってしまうのではないかと言うこと。

懸念されてたんだ。

 

 

そう言われた安田くんは

「じゃあ全部を極めればいいんや!」

ダンスや歌、芝居と全てにおいて

努力し極めていったと言います。

 

 

安田くんはなんでもこなす。

なんでもこなすけど中途半端じゃない。

 

 

それは、ジャニーさんに言われた言葉を受けた

彼がしてきた努力の賜物なんですね。

 

 

 

 

私がファンになって初めて出された

シングルは『ココロ空モヨウ』でした。

 

 

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『ココロ空モヨウ』のイントロのギターパート

あるじゃないですか。

亮ちゃんが弾いてるところ。

 

 

 

あそこほんとは、

亮ちゃんじゃなくて

安田くんだったらしいんです。

 

 

 

『ココロ空モヨウ』

錦戸亮が主演を務めたドラマ

『よろず占い処 陰陽屋へようこそ』

主題歌だったんです。

 

 

だから安田くん、

 

「亮のドラマの主題歌なんやから、

亮が弾いた方がいいんちゃう?」

 

って

亮ちゃんに譲ったんです。

 

 

「自分が目立ちたい」じゃなくて

曲全体のことやその背景も考えて、

「錦戸の方がいい」って言える人なんですよ。

 

 

良い人すぎない?????

私がアイドルなら自分が1番目立ちたいし、

メンバー蹴落としてでも前に出てやるんだけど!!!!!

 

 

 

まあそんな奴はグループでアイドルなんて

できるわけないので

私みたいな奴はそんなに実績も残さず

グループに亀裂だけ生じさせて

すぐに脱退するんでしょうから、

私がアイドルじゃなくてよかったです。

 

 

 

安田くんはバラエティで前に前に出るタイプでは

ないなと思ってたんですけど、

好きになってちゃんと見るようになって

前に前に出ないけど、

すばるくんの歌をハモリで支えられる歌唱力と、

関ジャニ∞のバンド曲の軸を支えられる

ギターの腕前を持っていることがわかるんですね。

 

 

私みたいな素人が

何言ってんだって感じなんですけど。

でもなんとなく

 

「この人、すごい人だ」

 

って感じてしまったんです。

 

 

メンバーの村上くんも、

『村上マヨネーズのツッコませていただきます!』

で、

 

関ジャニ∞を影で支えてるのは安田章大だ」

 

と言っていました。

 

「すばるの歌を支えてるのは安田なんですよ」

 

「あいつ、プロにしかわからんような

ハモリして支えとるんです」

 

 

これ聞いたとき、嬉しかったな。

 

 

それが、ファンでもない人達に伝わらなくても

メンバーとファンがここまでわかっていれば

幸せですよね。

 

 

それでも、彼らをよく知らない人達にも

彼の凄さを知って欲しい。

 

 

そう強く思うようになりました。

 

 

そして

安田くんが過去に出演していたドラマも

いくつか観ました。

 

2014年、

安田くんは『ジュリエット通り』という舞台を

したんです。

 

それも観劇したんですけど。

 

 

安田くんは芝居でも

誰にでもなれていたんです。

 

役が乗り移ったかのようで。

 

 

安田くんには色がないんだ、と

そのとき確信しました。

 

 

もちろん悪い意味じゃないですよ。

 

作詞作曲も、お芝居も。

 

何をしても

「安田くんっぽいなあ」

という印象を受けるものは何一つなくて、

 

まっさらなんですよ。

 

だから求められるものになれる。

 

何にでもなれる。

 

 

「カメレオン俳優」ってちょっと前から

流行ったじゃないですか、言葉が。

 

 

安田くんも「カメレオンアイドル」なのか?

と思われがちかもしれないけど、

カメレオンってあれ

自分の意志で色を変えられないんです。

 

 

だから「カメレオン」とも違う。

 

 

安田くんのメンバーカラーはですが、

安田くん自身は無色透明なんだと思います。

 

 

 

それからおよそ7年ほどの月日が経ち、

関ジャニ∞は現在5人となりました。

 

 

 

村上くんが

「メインボーカルが2人減ったから

歌割りがめちゃくちゃや!」

バラエティで自虐的に言っていた通り、

あの頃より歌割りは驚くほどに変わりました。

 

 

そして

5人になって初めて出されたシングル

『友よ』の出だしのパートを安田くんが担当し、

世間には

「安田くん、こんなに歌がうまかったんだ」

と言われることが多くなりました。

 

 

 

最近知り合った人に

関ジャニの安田くんが好きです」

という話をすれば

 

「ああ!あの歌の上手い子!

あの人ずっとあんなビジュアルだっけ?」

 

と言われます。

 

カッコイイんですよ。

ず〜〜〜〜〜〜〜〜っと。

 

心の中でそう思ってはニコニコしている私。

 

 

 

『関ジャム完全燃SHOW』でも、

セッションのコーナーで主に

メインパートを歌うのは以前まで

渋谷すばる錦戸亮の2人でした。

 

 

2月16日放送の「関ジャム」で

竹内まりやさんの

マンハッタン・キス」を見事原曲キーで

歌い上げた安田くんに賞賛の声があがりました。

 

 

(なんと、竹内まりやさん本人に

お褒めの言葉も戴いたとのことで…)

 

 

 

もちろん原キーで歌い上げる事もすごいんだけど、

あのときの彼は安田章大ではなかった、

ということが何よりも凄くて。

 

 

紛れもなく「マンハッタン・キス」の

歌詞で描かれた女性だったんです。

 

Don't disturb

閉ざされたドアの中だけが
私になれる場所

 

何もかも まるでなかったように シャツを着る
いとしい背中 眺めるの
私より本当はもっと孤独な誰かが
あなたの帰り 待ってるわ

 

ド頭の『Don't disturb』から

ずっとあまりにも優しい声。

 

安田くんはこんな声も出せてしまう。

全身に鳥肌が立った。

 

 

不倫、という

許されない関係に溺れて抜け出せない女性の

切なく苦しい気持ちを

まるで全てわかっているかのように、

 

その女性の気持ちに寄り添っているように、

 

自分がその女性かのように

歌い上げていました。

 

 

今回の『マンハッタン・キス』だけじゃない。

 

 

舞台に立つ度、

カメラの前で芝居をする度、

 

1曲1曲歌う度、

 

安田くんはその度に

安田章大でなくなるんです。

 

 

「能ある鷹は爪を隠す」じゃない。

隠していたわけではない。

むしろ隠れていた。

 

 

 

それが関ジャニ∞のバランサーとしての

役割に繋がっていたので

隠れていたことが悪いことだとは思いません。

 

 

 

断っておきますが

2人、いなくなってしまったことに対しても

決して100%「よかった事」とは言えません。

 

 

それを「よかった」とすれば

7人や6人だった彼らを否定するような感じに

なってしまうから。

 

難しい。

言及はしたくない。

 

 

しかしそれによって、

メンバーとファンが知っていた

彼の爪は世間の目に触れることと

なったのです。

 

 

もちろん、

あの時からずっと関ジャニ∞が7人のままであっても

ずっと彼の爪が隠れたままになっていたことも

なかったと思います。

 

 

私がファンになってからずっと

安田くんが沢山お芝居、ダンス、歌に

真摯に取り組んできた結果、

関ジャニ∞が6人、5人になるまでの間も

彼の注目度はぐんぐん上がってきていたのを

ひしひしと感じていたので。

 

 

 

 

私は現在の関ジャニ∞のメインボーカルが

安田くんだとは思っていないです。

 

 

みんなが横一列に並んでメインを張ってる。

 

 

不思議な形してますよね。

 

 

安田くんも言っていたように、

 

「メンバー全員がメインボーカルをはれて

曲ごとにメインが変わる」

 

 

関ジャニ∞はそういうグループなんだ、きっと。

そうなっていくんだ。

 

 

 

 

ファン以外の方がそのジャンルに

目を向けて、それでいてさらに

好きになるって、

相当その人の興味を惹かないとできないこと

だと思うんですね。

 

 

今回、

『友よ』を歌う安田くんと

マンハッタン・キス』を歌う安田くんの姿に

惹かれて、

気になっている人がいるなら。

 

 

決して無理強いはしませんが………………

 

 

 

彼はずっと、曲ごとに

作品ごとに色を変えてるんですよ、と

 

 

ずっと昔からそうなんですよ、と

 

 

そこに驚きと興味を持ってくださったのなら、

そんな安田章大の世界を

もっともっと覗いて見てください、と

言いたい。

 

 

それが関ジャニ∞にハマるきっかけと

なってくれれば。

 

 

きっと抜け出せなくなるけど、

絶対に楽しくなることは補償します。

 

 

 

色のない透明な彼が

私の人生に色を加えてくれたように。

 

 

今日もまた誰かの人生を

彼らが色付けていけていたらいいな。